海外ラオスにある小ロットを得意とする縫製工場

CREATIVE BUSINESS CORP., (LAO) LTD.





パッチワークのシャツを縫製しました。
2018.08.06
 パッチワークのシャツの縫製がありました。オーダー数は、けっして多くはありませんでしたが、とても時間がかかりました。

 なぜなら、パッチワークのシャツには、他のシャツと比べて工程がとても多く手間がかかるからです。

 まず、すべての生地を10センチくらいの正方形にカットしていきます。しかも、今回はチェックの柄だったので、一枚一枚手で裁断していかなければなりませんでした。縦と横に線がはいっていなければ、裁断機で一気に何十枚でも裁断できます。しかし、縦と横に線があるチェック柄の場合には、少しでもその線と平行あるいは垂直でなければ見た目がとても悪くなります。そこで、一枚一枚、チェック柄に対して、平行あるいは水色になるように丁寧に裁断していきます。

 その次に、そのカッティングした正方形の生地1枚1枚をつなげるために、縫製していきます。数種類の生地を使っていて、きめれた場所に決められた柄を縫ってつないでいきます。1枚のシャツあたり、450枚以上のカッティングしたものをつねげていきます。けっこうな時間がかかります。

 そして、そのつなげたものを、パターンに合わせてカッティングしていきます。普通のチェックの生地であれば、そのチェックの柄に合わせて大きな針のようなもので刺しながら重ねていき、何十枚でも重ねて一気に裁断していくことができます。しかし、パッチワークシャツでは、一枚一枚ずつミシンで小さな正方形の生地をつなげていくので、どうしてもこの正方形の生地をつなげた布も微妙に大きさが異なってしまいます。そこで、1枚ずつパターンに書いてあるそれぞの柄のポジションを確認しながら、袖、前身頃などのパターンを一枚一枚ずつ裁断していきます。

 この後は、基本的に通常のチェックのシャツとおなじ縫製です。横のラインと縦のラインお柄がしっかり合うように縫製していきます。

 このようにパッチワークのシャツは、かなり人海戦術的な縫製プロセスで完成していきます。

 CBC Laoは小さな縫製工場で、職員の配置などを柔軟に移動させるなどして、このような普通のシャツの何倍もの手間がかかるパッチワークシャツを、小ロットから縫製することができます。

 パッチワークシャツに限らず、手間のかかる工程数の多い縫製も小ロットからお受けできますので、是非、お声掛けください!!
2018.08.06 10:00 | 固定リンク | 縫製のこと
チェック柄のベットシーツの裁断は手間がかかります。
2018.02.12
 CBC Laoでは、カジュアル衣類の他、ベッティンググッズ(寝具等)も縫製しています。先日も、チェック柄のベットシーツの縫製がありました。チェック柄のベットシーツ等の縫製自体は、ラインに気をつける必要がありますが、もっとも手間がかかるのは裁断です。

 ベットシーツを作る時は、下の写真のように裁断します。長方形に切って、四つ角の部分を裁断します。このとき、花柄などの生地で柄合わせがなければ、その四つ角を、一気に裁断機でまとめて裁断していきます。



 しかし、チェック柄の場合には、四つ角の部分をそれぞに同じラインが通るように裁断する必要があるので、裁断機で一度に裁断することはできず、1枚1枚手でハサミを使って裁断していきます。四つ角の部分を通るチェック柄のラインが曲がっていたりして、それぞれの四つ角に同じラインがこなければ見た目が良くないためです。

 そのため、チェック柄の裁断のときには、四つ角のうちの1つを、指定されたサイズ(例えば、28cm×28cmの正方形)にラインに沿って切ります。残りの3つの角は、そのラインを、指でなぞりながら最初の1つ目と同じラインで裁断するようにしてきます。

 裁断機で裁断すれことができれば、この四つ角づくりは、何十枚であっても、一瞬で裁断が終わります。しかし、チェック柄などで、四つ角の部分にラインを合わせる必要があるときは、最低2人がかりで、5分以上時間がかかります。

 このように四つ角を一箇所ずつ、丁寧に裁断することで、チェック柄のラインがきれいなベットシーツが縫いあがります。

 一手間、二手間が必要な縫製を得意とするのが、CBC Laoです。是非、こだわりのベッティンググッズ(寝具等)を縫製を希望される方は、是非、お問いわせください!!
2018.02.12 10:10 | 固定リンク | 縫製のこと
ブリーチとバイオ。洗い加工の見本を作ってみました。
2018.01.15
 生地の筒縫いを作り、ブリーチ加工とバイオ加工の洗い加工の見本を作ってみました。デニムは、ノン・ウォッシュあるいはワン・ウォッシュのデニムから色落ちを楽しんだりすることもできますが、最初からいろいろな加工を施すもできます。何より、同じ生地を使って、同じパターンを使って縫製しても、洗い加工によって、雰囲気のまったく違う商品を作ることができるのがデニムの魅力です。

 いろいろあるデニムの洗い加工でもっとも多く用いられるのが、バイオ加工とブリーチ加工です。両方の薬剤を使って、バイオ・ブリーチ加工なんて加工もありますが、オーソドックなバイオ加工とブリーチ加工を施してみました。バイオ加工をすると、生地が柔らかくなるだけなく、ウエストや脇、股の内側になどにアタリ(白くなる部分)を出すことができます。また、ブリーチ加工をすると、脱色することで、明るい色にすることができます。

 洗い加工をする前の状態は、こんな感じです。

 

 それにバイオ加工を施すと、次のような感じです。



 ブリーチ加工は、次のような感じです。



 上の12種類の生地は、同時に洗っています(同じ薬剤を使って、同じ時間洗っています)。でも、色がよく落ちる生地、色が落ちにくい生地があります。

 下の写真は、ブリーチとバイオを比べたものです。























 写真では、似たような風合いでも、触ってみた感じが違ったりします。

 お客様の希望するデニムの生地、厚さ、風合い、混率、価格に応じて、様々な生地の提案でもできますので、お手軽にお問い合わせください!!
2018.01.15 18:36 | 固定リンク | 縫製のこと
ラオスにフランス系の洗い屋さんができました。
2017.12.25
 フランス系の洗い屋さんがラオスにできました。これまで、ラオスにはベトナム系、タイ系などの洗い屋さんがありましたが、そこにフランス系の洗い屋さんが新たに加わりました。

 早速、洗い屋さんの工場を見学させていただいたので、紹介します。規模と言い、設備と言い、他のラオスの他の洗い屋さんと一線を画す洗い屋さんでした。また、技術面のサポートとして、シンチャイファというタイで一番大きく技術力が高い洗い屋さんで技術者として働いた後、洗い用の薬品会社で働いているというタイ人が関わっているのも頼もしい部分です。そのタイ技術者曰く、ラオスでもタイのシンチャイファと同じレベルの洗いができるようになるということで、皆が大きな期待をいだいてます。ちなみにタイの縫製業界は、とても成熟しており、日本と同等か場合によってはそれ以上の技術力があります。

 特に、CBC Laoはデニムを使った商品を縫製することも多いことから、洗い屋さんの技術が高く、いろいろな洗い加工をすることができれば、それだけいろいろなオーダーを受けることをできます。ということで、これから少しずつ洗い加工の難しいサンプルの洗いをお願いしていこうと考えています。縫製工場が頑張ってもよい商品はできません。刺繍屋さん、洗い屋さんなどと協力していくことでよい商品を日本に輸出することができるので、この新しくできたフランス系の洗い屋さんとも良い関係を築いていきたいです。

 さて、写真を撮らせていただいたので、中の設備を順番に紹介していきます。

 まず、洗濯機(?)です。大きな業務用の洗濯機が4台並んでいました。






 エクストラクターです。遠心分離型の脱水機です。洗った後に、このエクストラクターにかけ、水分をある程度、はじきます。大きなものが2台と小さなものが1台ありました。

 

 乾燥機です。この乾燥機で完全に乾燥させます。少しでも、湿り気が残っていると、カビ臭くなることがあるので、しっかり乾燥させます。



 以上が、洗い加工の中心となる洗濯機、脱水機、乾燥機ですが、洗い屋さんの仕事の見せ所は、ブリーチ、ヒゲ加工、ヤスリ加工、オーバーダイなどの加工であったりします。そして、それらの加工のための設備も、この洗い屋さんはとても充実しています。

 まずは、ヒゲ加工用のヒゲ台を、お客様の要望に基づいて作ることができるそうです。写真が、ヒゲ加工を入れるときのヒゲ台です。これは黒のポリウレタンのようなものでできており、デザインに基づき削っていきます。そして、このポリウレタンの台をパンツの中に入れ、上からヤスリで削っていきます。



 また、パンツをつまんで線を入れる設備もあります。立体のヒゲを作る装置でしょうか。(タイ人技術者の方が説明してくれたのですが、タイ語能力が低く全てを理解できませんでした。)



 パンツを差し込んでてスプレーで色をのせたりする設備もあります。





 さらに、オーバーダイなどをしたあとに、色素をしっかり定着させるためのオーブン(釜)もあります。(タイ人技術者の方が説明してくれたのですが、タイ語能力が低くそれ以上は理解できませんでした。)



 パンツを裏返す機械というのもありました。



 これだけの設備が整っているのは、凄いです☆

 余談ですが、オーナーはフランス人、会話は英語です。ラオスという外国にいつつ、普段はラオス語しか使っていないので、話すときに英語が出てこなくてちょっと困りました。ちょっと英語を勉強し直そうと思います。外資系が多いラオスの縫製業界なので、言語ができるほど、いろいろな方と関わりを持ち、縫製の巾を広げていくことができます。
2017.12.25 09:55 | 固定リンク | 縫製のこと
デニムにコスリを入れてみました。(洗い加工)
2017.12.18
 先日、洗い屋さんにサンプルを出したときに、実際にコスリを入れてもらったので、デニムにどのようにコスリを入れるかを紹介します。コスリとは、その名前のとおり、紙やすりでデニムをこすり、白くさせる加工のことを言います。

 まず、細かい部分は私もわからない部分が多いので説明できませんが、ブリーチ加工やバイオ加工をする場合には、大きく洗い加工の過程は2つに分けることができます。最初の過程は、お湯でデニムの糊等を落とし、酵素などを使ってバイオ加工をしたり、や還元剤・酸化剤を用いてブリーチ加工する段階です。後半は、柔軟剤などを入れて洗い仕上げる段階です。

 コスリを入れる場合には、デニムに糊がついたままの状態のときに入れます。下のような白い板を脚の部分に入れ、ヤスリで削っていきます。それだけのことですが、コスリすぎると白くなりすぎ、コスリが少ないとあまり少なくなりません。どくれくらいの白さが欲しいかは、それぞれの製品で違うので、その望まれる白さを適切にだすのには経験が必要です。もちろん、量産時には、すべての商品で同じ濃さになるようにしなければならず、そこはプロの技です。

 また、縫製工場としてこの段階で気をつけなければいけないことは、糸の始末です。通常は、洗い加工から戻ってきてから、QCが糸切りを行っていきますが、コスリを入れる場合には、洗い加工前に糸切りをします。なぜなら、糸のような細いものでも、ヤスリ加工でこすったときに、糸が残っていると、その糸の線が出てしまうからです。しかも、その糸の線がでてくるのは、洗い加工の後ということで、縫製工場では、コスリを入れる場合には、細心の注意を払って糸切りをして、また、糸くずがデニムの中に残らないようにしてます。

 下が、デニムの中にいれる板の写真です。普段は、中でやっていますが、写真を撮りたいと伝えたところ、明るいところの方が良いということでわざわざ外でやってくれました。

 
 
 下の写真のように、ヤスリでコスリを入れてきます。使うヤスリは、220番くらいのヤスリを使います。



 上のように写真を入れたあとに、最初の過程のバイオ加工、ブリーチ加工の洗いをして、乾燥機にかけ乾かします。

 乾かした状態で、コスリの具合はどうかを確認します。きちんと望んだ部位に入っているか、欲しい白さが出ているかなどを確認します。

 もしコスリが足りなかったら、紙やすりで削り足します。また、スプレーで、白い色を少しかけたりするのもこの段階です。

 この後に、柔軟剤等を入れて、もう一度洗いにかけ、乾燥させて出来上がりです。オーバーダイをするときに、染料をいれるのも、このときです。

 出来上がった感じでは、次のような感じです。(全体をお見せ出来なくて申し訳ありません。)

 裾の部分です。



 後の腰の部分です。



 膝の部分です。写真では分かりませんが、スプレーで少し色を入れています。



 デニムは、洗い加工前の状態と、洗い加工後の状態で、同じ生地でも、どのような加工をするかで表情がまったく違ってくるで、とてもおもしろいです。縫製工場として、やりがいのある仕事です。といいつつ、デニムの加工は、奥が深く、まだまだ分からないことも多いので、私もいろいろな機会に勉強中です。
2017.12.18 10:00 | 固定リンク | 縫製のこと

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