海外ラオスにある小ロットを得意とする縫製工場

CREATIVE BUSINESS CORP., (LAO) LTD.





ラオスにフランス系の洗い屋さんができました。
2017.12.25
 フランス系の洗い屋さんがラオスにできました。これまで、ラオスにはベトナム系、タイ系などの洗い屋さんがありましたが、そこにフランス系の洗い屋さんが新たに加わりました。

 早速、洗い屋さんの工場を見学させていただいたので、紹介します。規模と言い、設備と言い、他のラオスの他の洗い屋さんと一線を画す洗い屋さんでした。また、技術面のサポートとして、シンチャイファというタイで一番大きく技術力が高い洗い屋さんで技術者として働いた後、洗い用の薬品会社で働いているというタイ人が関わっているのも頼もしい部分です。そのタイ技術者曰く、ラオスでもタイのシンチャイファと同じレベルの洗いができるようになるということで、皆が大きな期待をいだいてます。ちなみにタイの縫製業界は、とても成熟しており、日本と同等か場合によってはそれ以上の技術力があります。

 特に、CBC Laoはデニムを使った商品を縫製することも多いことから、洗い屋さんの技術が高く、いろいろな洗い加工をすることができれば、それだけいろいろなオーダーを受けることをできます。ということで、これから少しずつ洗い加工の難しいサンプルの洗いをお願いしていこうと考えています。縫製工場が頑張ってもよい商品はできません。刺繍屋さん、洗い屋さんなどと協力していくことでよい商品を日本に輸出することができるので、この新しくできたフランス系の洗い屋さんとも良い関係を築いていきたいです。

 さて、写真を撮らせていただいたので、中の設備を順番に紹介していきます。

 まず、洗濯機(?)です。大きな業務用の洗濯機が4台並んでいました。






 エクストラクターです。遠心分離型の脱水機です。洗った後に、このエクストラクターにかけ、水分をある程度、はじきます。大きなものが2台と小さなものが1台ありました。

 

 乾燥機です。この乾燥機で完全に乾燥させます。少しでも、湿り気が残っていると、カビ臭くなることがあるので、しっかり乾燥させます。



 以上が、洗い加工の中心となる洗濯機、脱水機、乾燥機ですが、洗い屋さんの仕事の見せ所は、ブリーチ、ヒゲ加工、ヤスリ加工、オーバーダイなどの加工であったりします。そして、それらの加工のための設備も、この洗い屋さんはとても充実しています。

 まずは、ヒゲ加工用のヒゲ台を、お客様の要望に基づいて作ることができるそうです。写真が、ヒゲ加工を入れるときのヒゲ台です。これは黒のポリウレタンのようなものでできており、デザインに基づき削っていきます。そして、このポリウレタンの台をパンツの中に入れ、上からヤスリで削っていきます。



 また、パンツをつまんで線を入れる設備もあります。立体のヒゲを作る装置でしょうか。(タイ人技術者の方が説明してくれたのですが、タイ語能力が低く全てを理解できませんでした。)



 パンツを差し込んでてスプレーで色をのせたりする設備もあります。





 さらに、オーバーダイなどをしたあとに、色素をしっかり定着させるためのオーブン(釜)もあります。(タイ人技術者の方が説明してくれたのですが、タイ語能力が低くそれ以上は理解できませんでした。)



 パンツを裏返す機械というのもありました。



 これだけの設備が整っているのは、凄いです☆

 余談ですが、オーナーはフランス人、会話は英語です。ラオスという外国にいつつ、普段はラオス語しか使っていないので、話すときに英語が出てこなくてちょっと困りました。ちょっと英語を勉強し直そうと思います。外資系が多いラオスの縫製業界なので、言語ができるほど、いろいろな方と関わりを持ち、縫製の巾を広げていくことができます。
2017.12.25 09:55 | 固定リンク | 縫製のこと
デニムにコスリを入れてみました。(洗い加工)
2017.12.18
 先日、洗い屋さんにサンプルを出したときに、実際にコスリを入れてもらったので、デニムにどのようにコスリを入れるかを紹介します。コスリとは、その名前のとおり、紙やすりでデニムをこすり、白くさせる加工のことを言います。

 まず、細かい部分は私もわからない部分が多いので説明できませんが、ブリーチ加工やバイオ加工をする場合には、大きく洗い加工の過程は2つに分けることができます。最初の過程は、お湯でデニムの糊等を落とし、酵素などを使ってバイオ加工をしたり、や還元剤・酸化剤を用いてブリーチ加工する段階です。後半は、柔軟剤などを入れて洗い仕上げる段階です。

 コスリを入れる場合には、デニムに糊がついたままの状態のときに入れます。下のような白い板を脚の部分に入れ、ヤスリで削っていきます。それだけのことですが、コスリすぎると白くなりすぎ、コスリが少ないとあまり少なくなりません。どくれくらいの白さが欲しいかは、それぞれの製品で違うので、その望まれる白さを適切にだすのには経験が必要です。もちろん、量産時には、すべての商品で同じ濃さになるようにしなければならず、そこはプロの技です。

 また、縫製工場としてこの段階で気をつけなければいけないことは、糸の始末です。通常は、洗い加工から戻ってきてから、QCが糸切りを行っていきますが、コスリを入れる場合には、洗い加工前に糸切りをします。なぜなら、糸のような細いものでも、ヤスリ加工でこすったときに、糸が残っていると、その糸の線が出てしまうからです。しかも、その糸の線がでてくるのは、洗い加工の後ということで、縫製工場では、コスリを入れる場合には、細心の注意を払って糸切りをして、また、糸くずがデニムの中に残らないようにしてます。

 下が、デニムの中にいれる板の写真です。普段は、中でやっていますが、写真を撮りたいと伝えたところ、明るいところの方が良いということでわざわざ外でやってくれました。

 
 
 下の写真のように、ヤスリでコスリを入れてきます。使うヤスリは、220番くらいのヤスリを使います。



 上のように写真を入れたあとに、最初の過程のバイオ加工、ブリーチ加工の洗いをして、乾燥機にかけ乾かします。

 乾かした状態で、コスリの具合はどうかを確認します。きちんと望んだ部位に入っているか、欲しい白さが出ているかなどを確認します。

 もしコスリが足りなかったら、紙やすりで削り足します。また、スプレーで、白い色を少しかけたりするのもこの段階です。

 この後に、柔軟剤等を入れて、もう一度洗いにかけ、乾燥させて出来上がりです。オーバーダイをするときに、染料をいれるのも、このときです。

 出来上がった感じでは、次のような感じです。(全体をお見せ出来なくて申し訳ありません。)

 裾の部分です。



 後の腰の部分です。



 膝の部分です。写真では分かりませんが、スプレーで少し色を入れています。



 デニムは、洗い加工前の状態と、洗い加工後の状態で、同じ生地でも、どのような加工をするかで表情がまったく違ってくるで、とてもおもしろいです。縫製工場として、やりがいのある仕事です。といいつつ、デニムの加工は、奥が深く、まだまだ分からないことも多いので、私もいろいろな機会に勉強中です。
2017.12.18 10:00 | 固定リンク | 縫製のこと
ラオスで親しみのこめて使う敬称「バック」と「イ」
2017.12.11
 日本語では、相手の年齢、立場、関係などによって、呼び捨てにしたり、「さん」「ちゃん」「君」「先生」をつけたり、「課長」「社長」のように役職で呼んだりします。ラオス語の方が呼び捨てで呼んでよい範囲が日本語とくらべてずっと広いですが、同じように名前に敬称をいろいろつけて呼びのはラオス語も日本語を一緒にです。

 日本語は、名前の後に「さん」などとつけますが、ラオス語では名前の前にいろいろつけて呼びます。例えば、次のような感じです。

・ウアイ◯◯:◯◯お姉さん
 ※自分の姉は呼び捨てにするので、これは年上の女性を呼ぶときに使います。

・アーイ◯◯:◯◯お兄さん
  ※自分の姉は呼び捨てにするので、これは年上の女性を呼ぶときに使います。

・アーチャン◯◯:◯◯先生
 ※学校の先生の他に、お坊さんにも使います。

・フアナー◯◯:◯◯課長【部長・社長など】
 ※役所や企業の役職の高い人に対して使います。

 上がよく使うものです。ラオス語では、基本的に年上や立場が上の人に向かってしか、日本語でいうところの「◯◯さん」のような敬称を使いません。

 ただ、その基本から外れるのが敬称があって、それが今回のブログのタイトルにある「バック」と「イ」です。

 この「バック」と「イ」は、かなり親しい年下の人を呼ぶのに使います。但し、「かなり親しい」がどれくらい親しいかを理解するのはとても難しいです。自分の子どもや姪・甥に「バック◯◯」「イ◯◯」と使うことはよくあります。しかし、親戚以外の関係で、どれくらいの親しさから、この「バック」「イ」を使って良いは、なかなか判断できません。

 先日、工場長が、運転手さんを「バック◯◯」(◯◯は運転手さん)と呼んでいました。その後に、私も運転手さんを「バック◯◯」と呼んでも大丈夫かと聞いたところ、1.年が近い、2,まだまだ親しさが足りないということで、駄目とのことでした。そんな工場長でも、女性職員で「イ◯◯」と呼ぶことのできないそうです(中には工場長と一緒に20年近く一緒に働いている職員もいます。)。敬称の「イ」は、「バック」よりもさらに使うときに気を使う必要があります。

 外国語を生活していると、辞書的な意味を分かるのは簡単でも、それを使う場面を想像するのが難しいということもときどきあります。

 といいつつ、私は、一度間違えて、友人の姪を「イ◯◯」と呼んで、注意というか、ラオス語を教えてもらったというかということが一度あります。友人が、姪のことを「イラー」と呼んでいて、てっきり私はその姪御さんの名前を「イラー」さんだと思ったのですが、実際は名前は「ラー」さんで、敬称の「イ」がついていたのでした。外国人の私が間違って呼んだので、笑い話で終わりましたが、そのときにも友人から「バック」と「イ」を通常は使ってはいけないという話を聞きました。本当に親しい関係の人以外が使うと、とても失礼な言い方ということでした。


 

 
 
2017.12.11 09:55 | 固定リンク | ラオス語
12月2日は「国家の日」でお休みでした。
2017.12.04
 12月2日の土曜日は「国家の日」でお休みでした。(ラオスの縫製工場は、通常、CBC Laoに限らず土曜日も仕事があります。)

 この「国家の日」というの英語でいう「natiaol day」のこと言い、国によっては「独立を宣言した日」であったり、「革命の日」であったり、「国王の誕生日」であったりします。日本の「国家の日」にあたるのは、紀元前660年に神武天皇が即位した日とされる「建国記念日」あるいは「天皇誕生日」がそれにあたるようです。

 では、12月2日のラオスの「国家の日」は何を記念する日なのかというと、ラオスの共産党が王政を倒して、「ラオス人民民主共和国」の設立を宣言した日となっています。ラオス人民民主共和国は、1975年12月2日に王政を倒し成立したので、今年で42年目となります。 

 この日をお祝いするために、先週くらいからは、いろいろなところで、ラオス国旗が飾られていました。

 また、前日の12月1日は、大統領や首相などが、ラオスの建国の父と呼ばれるカイソン元大統領の記念館の前に花を供えるなどの儀式があったようです。現在の大統領などにとっては、多くの仲間の命が失われる中で、命がけで王政と戦って成立したラオス人民民主共和国なので、とても大切にしているように感じます。(明治維新の立役者が、明治政府の重職についている感じでしょうか。)

 

 ちにみに、ラオスの国旗は次のようなものです。



 この旗の意味するところは、、、

 赤:独立闘争で長された血

 青:国の豊かさ

 白:メコン川にのぼる月

 外国人として、外国に住まわせてもらい、働かせてもらっている立場として、ラオスの文化や歴史に敬意を払わなければいけません。あまりラオスの歴史には詳しくありませんが、少しずつでもラオスの歴史を勉強していこうと思います!!

- CafeNote -