海外ラオスにある小ロットを得意とする縫製工場

CREATIVE BUSINESS CORP., (LAO) LTD.





オーダーしたプリント生地入荷が入荷しました。
2016.11.28
 先週、プリントの生地が入荷しました。この生地は、タイにある姉妹工場が、生地を生地屋さんでオーダーをし、アパレル会社さんからいただいた柄をプリント屋さんに出してプリントしました。

 タイの姉妹工場は、多くの生地メーカーさんとの取引があるので、日本のアパレル会社さんの要望に対して、いろいろな生地を提案することができます。届いたシャンブレーの生地も日本のアパレル会社さんに生地を提案し、選んでいただいたものです。

 次に、タイの姉妹工場では、このシャンブレーの生地を次にプリント屋さんに出します。アパレル会社さんから頂いたデザインに基づいて、サンプル用の生地を作るところから、量産の指示まですべてタイの姉妹工場が行なうことができます。

 この生地を使ってシャツ等を縫製していきますが、このシャツに使う釦もタイの副資材屋さんにオーダーしてものです。

 市販の釦では、希望するものより厚さが厚かったり、光沢が強かったり、あるいは模様がイメージと違ったりしますが、オーダーすることでデザイナーさんのイメージとマッチする釦を手配することができます。

 ラオスには、生地屋さんや副資材屋さんがないですが、タイの姉妹工場を通じて、生地や資材を揃えることができます。



2016.11.28 09:58 | 固定リンク | 縫製のこと
商品を縫製するまで意外と時間がかかります。
2016.11.24
 縫製工場で実際に商品を縫製するまで、サンプルを何回か作ったりするため、意外と時間がかかります。

「衣類を縫うためには、パターンと布があればすぐに縫えるんじゃん」とこの業界にいない人は思うと思います。
(私も以前はそう思っていました。)

 しかし、実際には、アパレル会社さんが、服のデザインを構想してから、実際に店頭に並ぶまでには、何ヶ月もかかります。

 今回は、その流れを縫製工場の視点から一例を紹介したいと思います。
 ※細かい流れは、アパレル会社によって、少しずつ変わってきます。

1.ファーストサンプルを縫製
 ファーストサンプルは、アパレル会社さんから送られてくる縫製仕様書とパターンに基づき縫製します。実際にパターンに基づきシャツやパンツ等が縫いあげることで、アパレル会社さんはファーストサンプルをみながらデザインやサイズ感と調整することができます。また、縫製工場は、1枚あたりどれくらいの生地を使うのか、どのような副資材を使うのか、どれくらい手間のかかる縫製なのかを計算し、大体の見積もりを出すことができます。

2.展示会サンプルの縫製
 ファーストサンプルから、どのような改善や修正をするか、アパレル会社さんから指示があり、その指示に基づいて展示会サンプルを縫製します。ファーストサンプル時と比べて、ウエストを細くなっていたり、ポケットを少し小さくなっていたり、バランスが整ってきています。ファーストサンプル縫製時には実際にアパレル会社さんが指定する生地や釦などの副資材を代用して縫製することもありますが、展示会サンプルは量産を想定して(店頭に並ぶ商品と同じもの)、指定の生地や釦などの副資材を用いて縫製します。この展示会サンプルを使って、アパレル会社さんは、小売店さんなどに向けて展示会をして、どれくらいの数が売れるのか予想していきます。

3.量産用の生地や副資材の注文
 展示会サンプルからどのような改善や修正をするかの指示があり、量産時に使う生地や釦などの副資材が正式に決定します。何枚縫製するかのオーダーも一緒にいただきます。この指示にしたがって、生地や副資材を注文します。生地は、CBC Laoで手配することが多いですが、副資材にはアパレル会社さん手配するものがあったり、CBC Laoで手配するものがあったりします。

4.縫製前サンプルの作成
 実際に量産用の生地を使ってサンプルを縫製します。ファーストサンプルと展示会サンプルでは、例えば「Mサイズ」しか作っていないので、ここで「Sサイズ」「Lサイズ」「XLサイズ」も縫製します。このときに、届いた生地に問題はないのかなども一緒に確認していきます。

5.量産!!
 縫製前サンプルをアパレル会社さんに確認していだき、量産に移ります。

 この1から5までに5ヶ月ほどかかることもあります。アパレル会社さんは、ファーストサンプルの縫製前に、次のシーズンのコンセプトについて話し合ったり、デザインを蹴ってしたり、パターン作成をしたりしなければなりません。また、弊社から出荷後から、日本に着くまで日本での通関の時間までいれると3週間ほどかかります。

 衣類を売る店はたくさんあり、途上国で縫製されているものが多いため、衣類はいとも簡単に作れてしまうように思われがちですが、一つ一つの衣類が縫製されるまでに、アパレル会社さんも縫製工場もいろいろな過程をふみ、消費者の皆さんに喜んでもらえるよう努めているのを知ってもらえればとてもうれしいです!!
2016.11.24 09:55 | 固定リンク | 縫製のこと
しっかりアイロンは駄目です。
2016.11.21
 海外にいるといろいろと文化の違いを感じることがよくあるものです。縫製工場で働いても同じです。

 その中の一つが、アイロンのかけ方。

 ラオス人は、アイロンを何にでもしっかりかけたい。ワイシャツなどのフォーマルなシャツ類やスラックス類は、日本人でも、しっかりアイロンはかけたい。クシャッとした感じのワイシャツやパンツは、かっこ悪いし、だらしがないと感じます。

 しかし、ラオス人は、さらに、カジュアルなシャツにも、Tシャツにも、スカートにも、ジーンズにも着るもの全てにしっかりアイロンをかけたい。できることなら、カジュアルなシャツでも、糊付けできることなら、スプレーで糊付けまでしたい。どんなシャツでも、パンツでも、スカートでも、ピシッとシワがないことはもちろんのこと、しっかり折り筋をつけたい。ラオス人は、このように考えます。

 でも、CBC Laoの衣類の縫製の多くは、アメカジ、つまりアメリカン・カジュアル。しっかりアイロンは、厳禁です。しっかりアイロンをかけると少しクシャッとしたカジュアルな雰囲気がなくなってしまいます。

 なので、働き始めたばかりの、パッキング前などにアイロンをかけるスタッフなどには、「軽〜く、軽〜くアイロンかけて」といつも伝えています。

 その他にも、ラオス人と日本人のファッションをセンスの違いがいくつかあるので、紹介します。

 1.袖口の釦はとめないで、折りたたみたい。袖口の釦をとめて、シャツを着るのはかっこ悪いらしいです。

 2.ブリーチなどヴィンテージ風のシャツやデニムはあまり好きじゃない。

 3.パンツなどの細身がかっこいい。
  ※日本人が通常思うより、さらに細いです。

 ファッションに対する考え方にも、お国柄が出て楽しいですね☆ また、最近は、テレビや雑誌がファッションに影響する力は落ちてきていると言われていますが、ラオス人と日本人の、この好みの違いはテレビの影響が大きいような気がします。日本の雑誌のモデルやテレビの俳優は、かっこよくアメカジをかっこよく着こなしてますよね。
2016.11.21 09:55 | 固定リンク | 縫製のこと
洗い加工で質感が大きく変わります。
2016.11.17
 縫製にあたって洗い加工は、衣類の雰囲気や質感を決める重要な過程です。以前のブログに書きましたが、洗い屋さんは、縫製工場にとって、なくてはならないパートナーです。同じ生地を使っていても、洗い加工の違いで、上品柔らかい質感を出したり、あるいは逆に、古着のような質感を出していくことも可能です。CBC Laoが、いつもお世話になっている洗い屋さんは、ベトナム人がオーナーの洗い屋さんです。小ロット・多品種なため、いつもたくさんのサンプルの洗い、少量の商品の洗いですが、いつも丁寧な洗い加工を施してくれます。

 今回は、CBC Laoは、どんな洗い加工を洗い屋さんにお願いしているのかを紹介していきます。

■ワン・ウォッシュ
 一度、洗うことで生地についていた糊等を落とすために洗います。また、洗うことで、生地が縮むので、サイズが安定することになります。
 
■バイオ・ウォッシュ
 セルラーゼ酵素を使って洗うことで、生地を柔らかくします。

■ヘヴィ・バイオ・ウォッシュ
 セルラーゼ酵素を用いて「強い」洗いをすることで、生地を柔らかくするともに、あたりを出し古着のような質感をだします。基本的には、バイオ・ウォッシュと方法は同じですが、洗いの時間等を増やすことで、少し使い古した質感を出すことができます。
※白い部分があたりです。
  

■バイオ・ボール・ウォッシュ(ストーン・ウォッシュ)
 セルラーゼ酵素を使ってあるときに、ゴルフボールなどと一緒に洗うことで、よりあたりを出し古着のような質感を出します。ストーン・ウォッシュと書いてあっても、このバイオ・ボール・ウォッシュのこともあります。洗う時に、本当に石を使うと、検針機にひっかかるので、商品が出荷できなくなる場合があるからです。

■シリコン・ウォッシュ
 シリコン柔軟剤を使って、風合いを柔らかくしたいときに使います。コットン・リネン(麻入り)のシャツなど、バイオ・ウォッシュをすると、生地が破けてしまうときにも、このシリコン・ウォッシュを使うことがあります。

■ブリーチ
 漂白加工により、色を落とします。

 おそらく以上が基本的な洗の種類になります。上記の洗いを施した衣類に、さらに次のような加工をすることもあります。

■オーバーダイ
 ブリーチ等で色を落とした上で、染色することで、独特の古着のような質感を出していきます。

■スプレー
 バイオ・ウォッシュやブリーチで色を抜いた上で、白などの色を吹きかかけていくことで、膝や尻の部分のあたりを再現します。また、デザインのアクセントとして使うこともできます。

■擦り
 軽石などで、擦ることであたりを再現していきます。

 洗い加工は、ちょっとした使う洗剤・酵素などの量の違いで、雰囲気が大きく違ってくるので、そこが洗い屋さんの腕の見せどころだったりします。CBC Laoでは、洗い屋さんと協力して、デザイナーさんのイメージする雰囲気を出していけるよう、日々努めています!!
2016.11.17 09:55 | 固定リンク | 縫製のこと
タート・ルアン祭りで工場はお休みでした。
2016.11.14
 今日は、タート・ルアン祭りで工場がお休みです。

 タート・ルアン祭りとは、旧暦12月の満月の日に、ラオスの首都ヴィエンチャンにあるタート・ルアンを中心に開かれるお祭りで、縫製工場の皆がとても楽しみにしてます。

 このお祭りの中心となるタート・ルアンは、16世紀に建てられた仏塔で、ラオスのシンボルです。今でこそ、このタート・ルアンよりも高い建物がたくさんありますが、少し前までは約45mのタート・ルアンよりよりも高い建物は建てることができなかったそうです(と言う人もいます。)。

(タート・ルアン)


 1週間位前からお祭りが始まり、多くの人がこの仏塔の周りを花を持って、いろいろな願い事をしながら三周します。周りのショッピングセンター等でも、特別なイベントなどが開催されるなど、首都ヴィエンチャンが1年で一番盛り上がる時期でもあります。

 ヴィエンチャンっ子たちは、タート・ルアンに行ってお参りをした後、ショッピングにご飯にと楽しみます。そのため、周辺は、大渋滞。普段は、30分でいける場所も、タート・ルアン付近を通らなければいけないと3時間以上かかることもあるようです。

 そして、今日の朝に、ラオス全土から集まったお坊さんに、托鉢をしてフィナーレを迎えました。ラオス人の多くは、敬虔な仏教徒なので、たくさんのお坊さんに托鉢をして徳を積むのを楽しみにしています。

(ラオスのお坊さん)

※ラオス人の友人が今朝撮ったものです。

 何もないのが良いのがラオス観光と良く言われますが、是非、この時期にヴィエンチャンを訪れ、ラオス人と一緒に盛り上がってみるのも良いのではないでしょうか。

 ここまでタート・ルアン祭りのことを紹介しつつ、人混み嫌いな私は、少し田舎の方へ、のんびりこの祝日を満喫中です。

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