海外ラオスにある小ロットを得意とする縫製工場

CREATIVE BUSINESS CORP., (LAO) LTD.





しっかりアイロンは駄目です。
2016.11.21
 海外にいるといろいろと文化の違いを感じることがよくあるものです。縫製工場で働いても同じです。

 その中の一つが、アイロンのかけ方。

 ラオス人は、アイロンを何にでもしっかりかけたい。ワイシャツなどのフォーマルなシャツ類やスラックス類は、日本人でも、しっかりアイロンはかけたい。クシャッとした感じのワイシャツやパンツは、かっこ悪いし、だらしがないと感じます。

 しかし、ラオス人は、さらに、カジュアルなシャツにも、Tシャツにも、スカートにも、ジーンズにも着るもの全てにしっかりアイロンをかけたい。できることなら、カジュアルなシャツでも、糊付けできることなら、スプレーで糊付けまでしたい。どんなシャツでも、パンツでも、スカートでも、ピシッとシワがないことはもちろんのこと、しっかり折り筋をつけたい。ラオス人は、このように考えます。

 でも、CBC Laoの衣類の縫製の多くは、アメカジ、つまりアメリカン・カジュアル。しっかりアイロンは、厳禁です。しっかりアイロンをかけると少しクシャッとしたカジュアルな雰囲気がなくなってしまいます。

 なので、働き始めたばかりの、パッキング前などにアイロンをかけるスタッフなどには、「軽〜く、軽〜くアイロンかけて」といつも伝えています。

 その他にも、ラオス人と日本人のファッションをセンスの違いがいくつかあるので、紹介します。

 1.袖口の釦はとめないで、折りたたみたい。袖口の釦をとめて、シャツを着るのはかっこ悪いらしいです。

 2.ブリーチなどヴィンテージ風のシャツやデニムはあまり好きじゃない。

 3.パンツなどの細身がかっこいい。
  ※日本人が通常思うより、さらに細いです。

 ファッションに対する考え方にも、お国柄が出て楽しいですね☆ また、最近は、テレビや雑誌がファッションに影響する力は落ちてきていると言われていますが、ラオス人と日本人の、この好みの違いはテレビの影響が大きいような気がします。日本の雑誌のモデルやテレビの俳優は、かっこよくアメカジをかっこよく着こなしてますよね。
2016.11.21 09:55 | 固定リンク | 縫製のこと
洗い加工で質感が大きく変わります。
2016.11.17
 縫製にあたって洗い加工は、衣類の雰囲気や質感を決める重要な過程です。以前のブログに書きましたが、洗い屋さんは、縫製工場にとって、なくてはならないパートナーです。同じ生地を使っていても、洗い加工の違いで、上品柔らかい質感を出したり、あるいは逆に、古着のような質感を出していくことも可能です。CBC Laoが、いつもお世話になっている洗い屋さんは、ベトナム人がオーナーの洗い屋さんです。小ロット・多品種なため、いつもたくさんのサンプルの洗い、少量の商品の洗いですが、いつも丁寧な洗い加工を施してくれます。

 今回は、CBC Laoは、どんな洗い加工を洗い屋さんにお願いしているのかを紹介していきます。

■ワン・ウォッシュ
 一度、洗うことで生地についていた糊等を落とすために洗います。また、洗うことで、生地が縮むので、サイズが安定することになります。
 
■バイオ・ウォッシュ
 セルラーゼ酵素を使って洗うことで、生地を柔らかくします。

■ヘヴィ・バイオ・ウォッシュ
 セルラーゼ酵素を用いて「強い」洗いをすることで、生地を柔らかくするともに、あたりを出し古着のような質感をだします。基本的には、バイオ・ウォッシュと方法は同じですが、洗いの時間等を増やすことで、少し使い古した質感を出すことができます。
※白い部分があたりです。
  

■バイオ・ボール・ウォッシュ(ストーン・ウォッシュ)
 セルラーゼ酵素を使ってあるときに、ゴルフボールなどと一緒に洗うことで、よりあたりを出し古着のような質感を出します。ストーン・ウォッシュと書いてあっても、このバイオ・ボール・ウォッシュのこともあります。洗う時に、本当に石を使うと、検針機にひっかかるので、商品が出荷できなくなる場合があるからです。

■シリコン・ウォッシュ
 シリコン柔軟剤を使って、風合いを柔らかくしたいときに使います。コットン・リネン(麻入り)のシャツなど、バイオ・ウォッシュをすると、生地が破けてしまうときにも、このシリコン・ウォッシュを使うことがあります。

■ブリーチ
 漂白加工により、色を落とします。

 おそらく以上が基本的な洗の種類になります。上記の洗いを施した衣類に、さらに次のような加工をすることもあります。

■オーバーダイ
 ブリーチ等で色を落とした上で、染色することで、独特の古着のような質感を出していきます。

■スプレー
 バイオ・ウォッシュやブリーチで色を抜いた上で、白などの色を吹きかかけていくことで、膝や尻の部分のあたりを再現します。また、デザインのアクセントとして使うこともできます。

■擦り
 軽石などで、擦ることであたりを再現していきます。

 洗い加工は、ちょっとした使う洗剤・酵素などの量の違いで、雰囲気が大きく違ってくるので、そこが洗い屋さんの腕の見せどころだったりします。CBC Laoでは、洗い屋さんと協力して、デザイナーさんのイメージする雰囲気を出していけるよう、日々努めています!!
2016.11.17 09:55 | 固定リンク | 縫製のこと
洗い屋さんからデニムが戻ってきました。
2016.11.07
 洗い屋さんから商品が戻ってきました。海外では、大きな縫製工場は、洗いの設備も備えています。しかし、CBC Laoのような小規模の縫製工場は、外部の洗い屋さんに洗いの加工を外注することになります。

 洗い屋さんは、多くの種類の衣類がなんらかの洗いが施されてから店頭に並んでいることから、縫製工場になくてはならないパートナーのような存在です。ジーンズなどのデニム商品は、ワン・ウォッシュなど記載がされていることが多いことから分かりやすいですが、コットン・リネンのシャツやツイルのパンツなどの多くの衣類も洗い加工を施されてから、店頭に並ぶことになります。
 
 今回、バイオ・ウオッシュとブリーチに出したデニムにが戻ってきました。洗い加工によって大きく雰囲気が変わるのが、デニムの面白さです。

(元々の生地)


(バイオ・ウォッシュ)
 セルラーゼ酵素を使って洗うことで、生地が柔らかくなります。


(ブリーチ・ウォッシュ)
 漂白加工により、色を落とします。


 この他にも、洗いにはいろいろな種類があり、衣類の雰囲気の違いを出すことができるので、デザインだけでなく、どんな洗い加工をするかも服作りの重要な要素の一つです。

 
2016.11.07 11:46 | 固定リンク | 縫製のこと
布帛とニットって何?
2016.11.02
 縫製工場には、いろいろな種類(?)があります。カジュアルな服を縫う、フォーマルな服を縫う、雑貨やアクセサリーを縫う、掛ふとんカバーやベッドシーツなどの寝具を縫う、自動車などのシートを縫う、テントなどを縫うなど世の中に「縫う」という行程が必要な製品はたくさんあります。

 CBC Laoは上の中で言うと、カジュアルな衣類と寝具を縫う「布泉」の縫製工場になります。

 ※「布帛」。この漢字は「ふはく」と読み、織物という意味です。
  (読める人は少ないと思います。私も、最初、読めませんでした。)

 ここでタイトルの「布帛とニット」について、衣類を縫う縫製工場は大きく布帛とニットを縫う縫製工場に分かれます。それぞれどんなものを縫製するのかというと。。。。

(布泉の縫製工場で縫製する衣類の例)
 ツイルのパンツ・ジャケット、コットンやリネンのシャツ、デニムのパンツ・ジャケット・シャツ

(ニットの縫製工場で縫製する衣類の例)
 Tシャツ、ポロシャツ、トレーナー

 衣類に関わる業界に関わる人は「ニットの縫製工場=Tシャツの縫製工場」と聞いて「???」となったと思います。一般社会では、ニットといえば、ウールやカシミヤのセーターを指すことが多いようのはないでしょうか。しかし、衣類に関わる業界では、「布帛=織り物」に対する対義語として、Tシャツやポロシャツなどを縫う縫製工場のことを、ニットの縫製工場と呼びます。ニットは「編み物」という意味で、Tシャツなどの生地は、編んだ生地で作っているからです。

 「布帛」を縫う場合と、「ニット」を縫う場合は、ミシンなどの道具や設備や生産体制が変わってきます。そのため、縫製工場も「布帛」の縫製工場と「ニット」の縫製工場に分かれているわけです。

 「布泉」のカジュアル衣類または寝具の縫製工場をお探しの方がいらっしゃいましたら、是非CBC Laoまでご連絡ください!!
 
※「布帛」と「ニット」の参考イラスト
(信州中野okajimaさんのブログ<http://okajiman.exblog.jp/13435284/>からいただきました。>
1.布帛


2.ニット
2016.11.02 10:49 | 固定リンク | 縫製のこと

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