海外ラオスにある小ロットを得意とする縫製工場

CREATIVE BUSINESS CORP., (LAO) LTD.





シャツの縫製に必要な生地は1.7メートルです。
2017.01.16
 1枚のシャツを作るのに、あるいはパンツを作るのに、どれくらいの生地を使うと思いますか?

 生地の値段は、洋服を作る時にもっとも占める割合が高いので、いかに効率的に生地から、シャツやパンツを裁断していくのかがとても大切です。1枚のシャツを作る時には、5cmが使う生地を増えても大したことがないように感じます。しかし、縫製工場では、CBC Laoのような100人規模の工場であっても同じ型のシャツを1000枚縫製することもあります。1000枚縫製すれば、1枚あたり5cm使う生地の長さが増えればトータルでは、50m使う生地が増えることになります。ということで、縫製工場では、1cmでも、使う生地を減らすことができるよう、裁断時にどのようにシャツなどのパターンを配置すればよいかを考えています(型入れといいます)。また、1枚の生地に1着分のパターンを入れても2着分いれても必要な長さが変わらないときもありますし、1枚の生地に2着分あるいは3着分のパターンを書き入れたほうが用勺を節約することができる場合のあるので、そんなことも考慮にいれながら型入れと用勺を考えたりします。

 といっても、シャツやパンツを縫製するのに、どれくらいの生地が必要か一応の目安はあるので、かなり大雑把ですが紹介します。もちろん、生地の巾やデザインによっても大きく使う生地の長さは変わってきます。

<1枚の衣類を作るのに必要な生地の長さ>
■生地巾が135〜140cmからくらいで、無地の生地を使って縫製する場合
■チェック柄だったりする場合には、下の数字にさらに20cmほど生地が必要になる場合があります。
1.メンズ・シャツ
 170cm
 ※内側の部分(例えば、ヨークや台襟の裏、袖口の裏)で15cm〜17cm
 
2.レディース・シャツ
 125cm
 ※内側の部分(例えば、ヨークや台襟の裏、袖口の裏)で15cm〜17cm

3.メンズ・ロングパンツ
 165cm
 ※内側の部分(例えば、ウエスト部分の裏とポケットの袋布)で25cm〜30cm

4.レディース・パンツ
 145cm
 ※内側の部分(例えば、ウエスト部分の裏とポケットの袋布)で25cm〜30cm
 
5.メンズ・カバーオール
 190cm

6.レディース・カバーオール
 150cm

7.レディース・ロングスカート
 150cm
 ※内側の部分(例えば、ウエスト部分の裏とポケットの袋布)で25cm〜30cm

8. レディース・ガウチョパンツ
 190cm
 ※内側の部分(例えば、ウエスト部分の裏とポケットの袋布)で25cm〜30cm

 かなり大雑把ですが、上のような数字になるような気がします。また、毎回商品を縫製するごとに、実際の裁断にはどれくらい生地を使ったのかを毎回計算して出しているので、どのようなデザインでどれくらい生地を使うのかのデータが縫製工場にはあったります。ジョガーパンツだったら必要な生地は◯◯◯cm、チェックの半袖のシャツでは◯◯◯cmなど。

 このようなデータがあることによって、一番最初のサンプルを作る時に出した必要な用勺の長さが正しいのかを、パターンを見比べながら考えることができるようになります。例えば、ファーストサンプル時には、無地の生地だったけど、チェックの生地を使った場合には◯◯cmくらいプラスになるかな〜など。

 はじめに書いたように縫製に関わって、生地代の占める割合が多いので、適切な用勺の長さを過去のデータから、経験から出すことにより、より良い見積もりをすることができます。(CBC Laoは生地の手配も、自社でおこなうことができます!!)
 
 CBC Laoは、より良い価格をアパレル会社さん等に提示できるよう努めていますので、興味を持たれた方は、是非ご連絡ください。
2017.01.16 09:55 | 固定リンク | 縫製のこと
柄物の生地のカッティングは大変です。
2016.12.19
 現在柄物の生地の裁断の真っ最中で、裁断場は大忙しです。

 無地の生地であれば、延反(生地を必要な長さに切りながら、重ねていくこと)をした後に、裁断機を使って、一気にパターンの大きさそのままに切って、完成です。

・延反の様子(小さな縫製工場なので、延反機と呼ばれる機械は使わず、手で行っています。)


・延反後に生地をパターン通りに切る機械(裁断機)


・延反後に裁断機で生地をカッティングしているところ


 しかし、チェックやボーダーなどの横や縦にラインの入った柄物の生地のカッティングは大変です。

 チェックやボーダーのシャツなどで、縦のラインと横のラインが曲がっていたらかっこ悪いし、とても目立ちます。ボーダー柄のシャツの横ラインが、右から左へ平行ではなく、斜め下に落ちていく。チェックなどの縦のラインが、前たてと並行ではない。などがあると、せっかくのデザイナーさんのデザインも台無しです。

 そこで、縫製工場では、生地を裁断するときに、横のラインと縦のラインが曲がらないようにいくつか工夫しながら、生地を裁断しています。

1.横のラインが曲がらないように、生地の同じ部分を、「針」の大きなもので指しながら生地を重ねていきます。生地をそのまま、上の写真のようにどんどん重ねていくと、横のラインが、少しずつ歪んできます。そのために、下の写真の「針」の大きなものを裁断台に固定をして、ボーダーの同じポジションに刺しながら、生地を重ねていきます。



2.また、シャツの前の部分などを裁断機でパターンの大きさに切るときには、シャツの左の部分と右の部分を合わせてパターンの大きさよりも少し大きめにきります。そのあと、左側と右側の間のラインを手で裁断していきます。この用に裁断することで、縦のラインをまっすぐ切ることができます。その後、真ん中の線に合わせて生地を再び合わせ重ね合わせ、周りをパターンの大きさに裁断機で裁断していきます。

 ということで、ボーダーやチェックの生地の裁断には、無地の生地の裁断と比べてたくさんの時間がかかります。しかも、無地の生地であれば、例えば、赤、青、緑、黒などの生地も一緒に重ねてきっていくことができますが、ボーダーやチェックの生地は、1種類ずつ裁断していかなければなりません。

 さらに、縫製時も、チェックやボーダーなどの柄の部分をつかみながら縫っていきます。油断するとすぐにラインがずれます。生地って、物凄く伸びたり縮んだりするんです。

 ボーダーやチェックのシャツを、店頭等で見かけた時は、縫製工場では一手間も二手間もかけて裁断して、縫製しているんだなと感じもらえればとてもうれしいす!!

 
2016.12.19 08:00 | 固定リンク | 縫製のこと
生地の縮率って難しい。
2016.12.08
 縫製工場で働いていて、いつも不安でドキドキするのが、洗い屋さんから戻ってくる生地の縮率です。生地は、洗った後に、生地が縮みますが、その縮み方が生地によって全く違います。10%以上縮む生地もあれば、ほとんど縮まない生地があります。縦横両方同じように生地もあれば、縦と横の縮み方がまったく違う生地があります。

 この縮率を、サンプルを縫製する中で、縫製工場もアパレル会社さんも、必ずしっかり確認します。洗った後に、サイズはどうなったのかを、股上、股下、わたり、裾、身巾、着丈といろいろな部分をはかり、どれくらい縮まったのかを計算していきます。洗濯後のサイズも、アパレル会社さんと、測り方の確認も含めて、しっかり照らし合わせます。

 同じ生地を使っていても、色によって少しずつ縮率が違っていることもあります。同じ生地でも、プリントがしてあるかどうかでも槭率が違いことがあります。同じ生地でも、ロット違いで縮率が違うことがあります。

 さらに、展示会サンプル作成時に、しっかりこの縮率を計算しても、量産用の生地の縮率が、サンプル用の生地の縮率と違っていたりすることもあるので、さらに注意が必要です。初めて使う生地の場合には、縮率を調べるためだけに、1着縫製したりします。
 
 ここまでしても、量産品の製品が洗い屋さんから戻ってきて、メジャーを手に、採寸するときは「きちんと縮まなかったらどうしよう」とドキドキしています。。。

 気を使えるだけ使って、慎重にやって、やっと指定のサイズスペックの製品を作ることができます。

 何気なく店頭に並んでいる衣類ですが、いろんなことに注意を払われて作られています!! 


 
 
2016.12.08 09:55 | 固定リンク | 縫製のこと
オーダーしたプリント生地入荷が入荷しました。
2016.11.28
 先週、プリントの生地が入荷しました。この生地は、タイにある姉妹工場が、生地を生地屋さんでオーダーをし、アパレル会社さんからいただいた柄をプリント屋さんに出してプリントしました。

 タイの姉妹工場は、多くの生地メーカーさんとの取引があるので、日本のアパレル会社さんの要望に対して、いろいろな生地を提案することができます。届いたシャンブレーの生地も日本のアパレル会社さんに生地を提案し、選んでいただいたものです。

 次に、タイの姉妹工場では、このシャンブレーの生地を次にプリント屋さんに出します。アパレル会社さんから頂いたデザインに基づいて、サンプル用の生地を作るところから、量産の指示まですべてタイの姉妹工場が行なうことができます。

 この生地を使ってシャツ等を縫製していきますが、このシャツに使う釦もタイの副資材屋さんにオーダーしてものです。

 市販の釦では、希望するものより厚さが厚かったり、光沢が強かったり、あるいは模様がイメージと違ったりしますが、オーダーすることでデザイナーさんのイメージとマッチする釦を手配することができます。

 ラオスには、生地屋さんや副資材屋さんがないですが、タイの姉妹工場を通じて、生地や資材を揃えることができます。



2016.11.28 09:58 | 固定リンク | 縫製のこと
商品を縫製するまで意外と時間がかかります。
2016.11.24
 縫製工場で実際に商品を縫製するまで、サンプルを何回か作ったりするため、意外と時間がかかります。

「衣類を縫うためには、パターンと布があればすぐに縫えるんじゃん」とこの業界にいない人は思うと思います。
(私も以前はそう思っていました。)

 しかし、実際には、アパレル会社さんが、服のデザインを構想してから、実際に店頭に並ぶまでには、何ヶ月もかかります。

 今回は、その流れを縫製工場の視点から一例を紹介したいと思います。
 ※細かい流れは、アパレル会社によって、少しずつ変わってきます。

1.ファーストサンプルを縫製
 ファーストサンプルは、アパレル会社さんから送られてくる縫製仕様書とパターンに基づき縫製します。実際にパターンに基づきシャツやパンツ等が縫いあげることで、アパレル会社さんはファーストサンプルをみながらデザインやサイズ感と調整することができます。また、縫製工場は、1枚あたりどれくらいの生地を使うのか、どのような副資材を使うのか、どれくらい手間のかかる縫製なのかを計算し、大体の見積もりを出すことができます。

2.展示会サンプルの縫製
 ファーストサンプルから、どのような改善や修正をするか、アパレル会社さんから指示があり、その指示に基づいて展示会サンプルを縫製します。ファーストサンプル時と比べて、ウエストを細くなっていたり、ポケットを少し小さくなっていたり、バランスが整ってきています。ファーストサンプル縫製時には実際にアパレル会社さんが指定する生地や釦などの副資材を代用して縫製することもありますが、展示会サンプルは量産を想定して(店頭に並ぶ商品と同じもの)、指定の生地や釦などの副資材を用いて縫製します。この展示会サンプルを使って、アパレル会社さんは、小売店さんなどに向けて展示会をして、どれくらいの数が売れるのか予想していきます。

3.量産用の生地や副資材の注文
 展示会サンプルからどのような改善や修正をするかの指示があり、量産時に使う生地や釦などの副資材が正式に決定します。何枚縫製するかのオーダーも一緒にいただきます。この指示にしたがって、生地や副資材を注文します。生地は、CBC Laoで手配することが多いですが、副資材にはアパレル会社さん手配するものがあったり、CBC Laoで手配するものがあったりします。

4.縫製前サンプルの作成
 実際に量産用の生地を使ってサンプルを縫製します。ファーストサンプルと展示会サンプルでは、例えば「Mサイズ」しか作っていないので、ここで「Sサイズ」「Lサイズ」「XLサイズ」も縫製します。このときに、届いた生地に問題はないのかなども一緒に確認していきます。

5.量産!!
 縫製前サンプルをアパレル会社さんに確認していだき、量産に移ります。

 この1から5までに5ヶ月ほどかかることもあります。アパレル会社さんは、ファーストサンプルの縫製前に、次のシーズンのコンセプトについて話し合ったり、デザインを蹴ってしたり、パターン作成をしたりしなければなりません。また、弊社から出荷後から、日本に着くまで日本での通関の時間までいれると3週間ほどかかります。

 衣類を売る店はたくさんあり、途上国で縫製されているものが多いため、衣類はいとも簡単に作れてしまうように思われがちですが、一つ一つの衣類が縫製されるまでに、アパレル会社さんも縫製工場もいろいろな過程をふみ、消費者の皆さんに喜んでもらえるよう努めているのを知ってもらえればとてもうれしいです!!
2016.11.24 09:55 | 固定リンク | 縫製のこと

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