海外ラオスにある小ロットを得意とする縫製工場

CREATIVE BUSINESS CORP., (LAO) LTD.





ラオス人に聞き返されると腹が立ちます。
2017.05.29
 ラオス人とラオス語で会話していると、ラオス語の発音が悪かったり、文法が間違っていたりすることがあるので、「もう一度言ってください」と聞き返されることがあります。

 ラオスの教科書では、「もう一度言ってください」は「イートゥヌン」です。ラオス語で「イーク」が「もう一度」、「トゥア」が「〜回」、「ヌン」が「1」で、「イーク・トゥア・ヌン(もう1回)」が短くなって「イートゥヌン」です。

 でも、ラオス人の口からこの「イートゥヌン」を一度も聞いたことがありません。外国語を習っていると、教科書に乗っている表現が日常ではあまり使われないということは、よくあることといえばよくあることですね。

 実際に、ラオス人と会話していると、どのように聞き返されるのかというと、、、

1.「メンニャンコ」
 日本語では「何?」って感じです。そして、「メンニャンコ」ってなんかかわいい感じがしますよね。北部出身の人がよく使っているような気がします。ラオスでは、北部にラオスの昔の都であるルアンパバーンがあるので、北部方言が上品な感じがします。特に男の人が使うと、品の良い人だなと感じるのは私だけでしょうか。。。

2.「ワオ・マイ」
 日本語で「もう1回言って」という感じです。ラオス人同士というより、外国人に使われる感じでしょうか。

3.「ワオ・ニャン」
 日本語で「なんて言ったの?」という感じです。

4..「はっ」
 これがもっともよく使われるような表現です。特に南部出身者ではこの「はっ」しか言わないような気がします。

 そして、4..「はっ」という聞き返し方が、ラオスに来たばかりの日本人がかなり「イラッ」とする言い方です。こちらが一生懸命話しているのに、理解できないときには「はっ」と、日本の不良たちが言ってそうな感じで「はっ」と言ってくるのです。しかも、年下の人、子どもたちも、何の遠慮もなく「はっ」と言ってきます。本当に腹が立ちます。

 しかし、この「はっ」という表現は、小学校の教科書にもでてくるスラングではない列記としたラオスの言葉であり、きちんとした聞き返し方です。もちろん年上の人にも、上司にも使ってもまったく問題ありません。ラオス人は、普通に目上の人などに「はっ」と言っています。(分かっていてもラオスに来て最初の頃は腹が立つのには変わりはありません!!)

  ところで、ラオス人と話していると、ラオス人が日本人の言っていることが分からなくて聞き返すことがある以上に、日本人はラオス人の言っていることが分からなくて聞き返します。

 最初はもちろん教科書で習った「イートゥヌン」と言います。でも、その表現を誰も使っていないのが分かってくると、女性では「メンニャンコ」を使う人もいますが、多くの人が結局はラオス人と同じように「はっ」と聞き返すようになります。短いですし、言いやすいです。

 こんな風に自分自身もラオス人の言っていることがわからないときに「はっ」と聞き返すようになってくると、ラオス人に「はっ」と聞き返されても、「イラッ」とすることがなくなっていきます。

 こうしてラオス文化を受容していく訳です☆ 
 
 ラオス人といる時間が多くなると、日本人同士で会話していても、相手が言っていることがわからないときに「はっ」と言ってしまいそうになります。これは要注意です。

 
2017.05.29 09:55 | 固定リンク | ラオス語
ラオス人は一人称で「お兄さん」を使います。
2017.05.18
 日本語で会話する時、自分自身のこは「わたし」「わたくし」「おれ」「ぼく」などがあります。ラオス語でも、日本語の「わたし」などに対応する言葉として「コイ」「カーパチャオ」などがあります。

 でも、ラオス語で「私」を指す「コイ」っていうのは、年齢の異なる人との会話では使われなかったりします。

 年下の人と話すときには、日本語でいえば自分自身のこと「お兄さんは・・・」「お姉さんは・・・」というように言います。逆に、年上の人と話すときには、自分自身のことは「弟は・・・」「妹は・・・」というように使います。
 
 ラオス語では「お兄さん⇒アーイ」「お姉さん⇒ウアイ」「弟と妹など年下の人⇒ノン」と言います。なので、年下の人と話すときには、「アーイ(兄)は・・・」「ウアイ(姉)は・・・」のように会話をすることが多いです。ある意味、ここで上下関係がはっきりします。

 しかし、どうも私だけでなく日本人は一般的に、年下の人と話すときに、一人称に「アーイ(兄)」「ウアイ(姉)」を使うのが苦手です。何か物凄く上から目線な感じがして、なじめないです。なので、多くの日本人は、年下と話すときでも、「コイ(私)」をいつも使っている人がほとんどなような気がします。

※年上の人を話しかけるときに、日本語でいう「◯◯さん」の意味で「アーイ・◯◯」「ウアイ・◯◯」と使い時もあります。こちらも使い方は、日本人でも普通に使っています。

 縫製工場の職員の中には、10歳以上離れた年下の職員もたくさんいます。その場合には、自分自身のことを「アーイ(兄は)・・・」と会話するのが普通というか、ラオス語の文脈では適切なときがあったります。特に、その人のために何かするときは、ラオス人なら間違いなく「アーイ(兄)は、〜してあげるよ」みたいな言い方になります。しかし、日本人は、うまくその部分にできないというか、馴染むのが難しいのではないしょうか。

 この点で、タイ人職員は、完璧ですね。タイ語で年上のお兄さんあるいはお姉さんという意味で「ピー」という単語があります。これを名前の前につけます。「チャリー」という名前の人では、「ピー・チャリー」、「ジョン」という名前の人は「ピー・ジョン」みたいな感じです。タイ人職員が、年下のラオス人職員と話すときには、チャリーさんは「ピー・チャリーは・・・。」、ジョンさんは「ピー・ジョンは、・・・。」というように自分の名前の前に「ピー」をつけて話し始めます。こういう部分でも、ラオスとタイは、言語だけでなく、文化的にも近いなと感じます。

 また、日本語の「あなた」の意味で「チャオ」があります。しかし、年下と人と話すときには、「チャオ(あなた)」ではなく、年下の人を意味する「ノン」を変わりに使うこともあります。これも日本人では使うのを苦手とする人が多いような気がします(飲食店で若い従業員に反しかけるときには普通に使いますが)。年下であっても、相手に向かって「ノン(年下)、◯◯してちょうだい」とは工場内ではなかなか言いにくいです。

 海外の縫製工場では、こんな風にちょっとしたこともいろいろ考えながら仕事をしていたりします。
 




 
2017.05.18 07:55 | 固定リンク | ラオス語
海外縫製工場は職員の名を呼ぶのも大変です。
2017.04.06
 いきなりですが、つぎの日本語を読んで見てください。

・信号(しんごう)

・新米(しんまい)

・信任(しんにん)

 3つの単語の中にそれぞれ「ん」の音が入っています。日本人にとって上の3つの単語の「ん」はすべて同じ音です。しかし、ラオス人に取ったら全部違う音なんです。

 どういうことかというと、、、

 信号(しんごう)と言うときの「ん」は、唇が開いた状態で、なおかつ舌が口の中のどこにもついていません。ラオス語では「ng」の音になります。

 新米(しんまい)と言うときの「ん」は、唇が閉じています。ラオス語では「m」の音になります。

 信任(しんにん)と言うときの「ん」は、唇が開いた状態で、上の歯の裏に舌がついています。ラオス語では「n」の音になります。

 このように日本語の「ん」という音を、ラオス語では「ng」「m」「n」の音として明確に区別します。よく外国語を習うときによくあることですが、日本語で考えると違いがほとんどない音について、「多少、発音が違っても通じるよ!!」と考えてしまいがちですが、ラオス人にとっては「ng」「m」「n」の音はまったく違う音なので、適当に発音するとまったく通じません。

 ここで話は、このブログにタイトルの「海外縫製工場では職員の名を呼ぶのも大変です」です。

 例えば、職員に「ソン」さんがいたとすると、「song」「som」「son」をしっかり区別しないと、「ソンさんはどこ??」とラオス人職員に聞いても、ラオス人は誰のことをさしているか分かりません。しかも、「ポン」さん、「ペン」さん、「サン」さん、「パーン」さんなど、これらの区別をしっかりつけなくては通じない、名前の職員の名前がとても多いです。

 さらに、自分で話すときは、唇の開け閉めと、下の位置に気をつけて話せば良いのですが、「聞く」ときはさらに大変です。「m」の音は意識すれば、ほかの「n」と「ng」の音と区別することは比較的簡単です。しかし、「n」と「ng」の音の区別は、日本人にはとてつもなく難しいです。私も聞き取り、区別することができません。普通の単語であれば、文脈から「n」か「ng」を判断したりしますが、人の名前は文脈で判断できないので大変です。

 といいつつ、新しく入ってきた職員とは、最初は意志の疎通がうまくいかないこともありますが、少しずつ会話を重ねるうちに「日本人の話すラオス語」を理解してくれて意志の疎通ができるようになってきます。ラオス人職員も、日本人はこの音を発するのが苦手なんだなと分かってきれくれます。

 最後に、ラオスでは、あだ名で呼び合うことも多いですので、ラオス人職員のあだ名を紹介します。

「ノイ」:小さいの意味。でも、185cmくらいでかなりガタイの良い「ノイ」さんもいます。きっと、小さい頃は小さくて可愛かったのでしょう。

「ニャイ」:大きいの意味。もちろん150cmくらいしかない「ニャイ」さんもいます。

「チョイ」:痩せているの意味。

「トゥイ」:太っているの意味。日本人なら、「太っている」なんてあだ名は嫌ですが、ラオス人はよくいます。細身の「トゥイ」さんもいます。

「ピヤオ」:曲がっているの意味。

「リン」:響きが可愛らしいです。

「ダム」:黒の意味。色を名前に使うこともあります。

「ノック」:鳥の意味。動物をあだ名にすることもあります。

「メオ」:猫の意味。

 こんな感じで、ラオス人のあだ名は、つけられていきます。大体、小さい頃にあだ名がつけられるので、大人になるとそのあだ名がその人を表さないことも多いです☆
 
2017.04.06 09:55 | 固定リンク | ラオス語

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